現在、多くの医療・福祉施設で用いられている「温冷配膳車」は、温かい食事は温かく、冷たい食事は冷たく、その食事の温度を維持するために開発されたものです。これらはあくまでも「温蔵庫」(保温機能)+「冷蔵庫」(冷蔵機能)が主体です。つまり、温冷配膳車に入れられる前に温度の下がってしまった温かく提供する食事や、温度の上がってしまった冷たく提供する食事を、積極的に「加熱」したり、「冷却」したりする事はあまり得意ではありません。
ということは、クックサーブやクックチルを前提とした食事サービスで用いられた場合、たとえ調理調整が適正に行われたとしても盛付けに時間がかかってしまったりすると適正な提供温度からかけ離れてしまい食中毒菌の増殖等引き起こす危険温度帯となりかねない場合もあります。 これに対して、クックカート(再加熱カート)は「加熱機能」+「保温機能」+「再冷却機能」+「冷蔵機能」の4つの基本機能を持っています。
中でも、「加熱」と「冷却」の機能では、その熱交換を速やかに行うためにファンを回して風を起こし、食事を狙った温度に持っていくことができます。
このクックカートは、タイマーによって自動的に機能をスタートさせることができますので、計画的な人員配置が実現できます。